2016年07月27日

旅行が認知症の予防になる?旅行会社と東北大学加齢医学研究所が共同研究を実施へ

ビーチ

旅行会社のクラブツーリズムと東北大学加齢医学研究所が、「旅行が脳にもたらす健康作用」についての共同研究を、2016年7月から3年間にわたって実施することを発表しました。

東北大学加齢医学研究所においては、「加齢のメカニズムの解明」や「加齢に伴う疾患の制御」などについての研究が進められていますが、今回の共同研究では、シニア向けの旅行プランを多く手がけるクラブツーリズムとの連携により、医学的見地から「旅行」と「認知症予防・抑制」の相関関係についての調査・研究がおこなわれるそうです。

旅行を多くする人ほど人生に対する「失望感」が低い?

この研究は、「旅行に行く頻度の高い高齢者は主観的幸福感やストレスコーピング(対処)能力が高く、認知機能が保たれている」「旅行前・旅行後で脳に変化があり、主観的幸福感は向上、認知機能は低下抑制が見られる」という仮説をもとに進められるとのこと。

仮説の実証についてはまだこれからという状況ですが、研究の開始に先立ち、クラブツーリズムが利用客を対象におこなったアンケート調査では

・過去 5 年間の旅行回数が多いほど、人生に対する「失望感」が低い

・「現地交流」を動機として旅行をする傾向が高いほど、人生に対する「満足感」が高い

という結果が得られており、同社では「旅行が認知症の予防・抑制に効果的であるという可能性に期待が持てる」と述べています。

高齢者向けのサポートが付いた旅行プランも

また、近年では高齢者を対象に介助者がツアーに同行したり、旅先で車椅子を貸し出すといったサービスをおこなう旅行会社も増えてきており、足腰が弱っていることなどから旅行や移動に不安のある人でも、以前より旅行に出かけやすい状況になってきています。

こうした旅行プランについての相談は、各旅行会社の窓口などで受け付けていますが、その際に大切なのは現在の身体の状況を正確に伝えておくこと。「自分でなにができて、なにができないのか」「(持病などの)注意すべき点はなにか」ということを担当者にキチンと伝えておくことで、移動中や旅先でのトラブルを防ぐことができます。

高齢者の旅行をサポートするバリアフリーツアーセンター

「旅をする」という体験は、そのときの楽しみだけでなく、その後の日常生活への意欲を向上させるなど、高齢者にとっては良い刺激を与えてくれる貴重な機会といえるかもしれません。また、高齢者や障害を有する人の旅行については、全国各地のバリアフリーツアーセンターなどでも相談を受け付けています。

・ネットワーク団体一覧 東京バリアフリーツアーセンター
http://www.t-bftc.org/links.html

▼参考資料
・クラブツーリズム×東北大学 旅行が認知症予防にもたらす効果について共同研究を開始 国立大学法人 東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20160706_01web.pdf

・足腰悪くても快適な旅 高齢者に選択肢広がる 日本経済新聞
http://style.nikkei.com/article/DGXKZO88792500S5A700C1NZBP01

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