2016年09月20日

ポジティブな感情を持つことで認知症リスクが半減…5項目のテストによる調査結果から分析

外国人高齢者夫婦

「笑うこと」が心身に良い影響を与えるということは、すでにさまざまな研究により実証されていますが、最近の研究では幸福感や満足感といった「ポジティブな感情」が認知症のリスクを軽減させることも判明したそうです。

これは、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)がおこなった調査によるもので、同調査では「ポジティブな感情」を多く持っていると、男性で5割、女性で7割も認知症になるリスクが低くなることが確認されたといいます。

5つの質問に「はい」か「いいえ」で回答

同センターでは、愛知県に住む65歳以上の高齢者約1万4千人を対象に、2003~2006年の4年間にわたって追跡調査を実施したとのこと。この調査では対象者に、

・今の生活に満足か
・普段は気分がよいか
・自分は幸せなほうか
・生きていることはすばらしいと思うか
・自分は活力に満ちているか

という5項目の質問に「はい」か「いいえ」で答えてもらい、4年後に認知症の発症がないか確認して、回答の内容との関係を分析したそうです。

「はい」と答えた数が多いほど、認知症の発症率が低い

同調査の対象者で4年のあいだに認知症を発症したのは、男性では4.9%、女性では6.3%だったとのことですが、研究グループではこれらの結果から年齢や生活習慣といった要因を除いたうえで「認知症の発症」と幸福感などの「ポジティブ感情」との関連について分析。その結果、上記の5項目の質問において「はい」という回答が1つ増えるごとに、男性は13%、女性は21%ほど認知症のリスクが減ることが確認されたそうです。

さらに、5項目の質問すべてに「はい」と答えた人については、すべて「いいえ」と答えた人に比べて、認知症の発症率が男性で約5割、女性で約7割も低いことが判明したといいます。

寿命の長さや身体機能の維持との関連も

上記の調査をおこなった研究グループによると、こうした「プラス思考」と寿命の長さや身体機能の維持については、すでに「関連がある」とする研究報告がおこなわれているとのこと。

今回の調査では、さらに認知症リスクとの関連も明らかになったわけですが、物事を肯定的に捉え、毎日を明るく前向きな気持ちで過ごすことは、「いつまでも元気で長生き」する秘訣といえそうですね。

▼参考資料
・「笑うと健康になる」を遺伝子レベルで検証する 日経スタイル
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO83094230S5A210C1000000

・認知症 幸福感でリスク減 1.4万人4年追跡、発症5~7割低く 長寿医療センター調査 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160425/ddh/041/040/004000c

・認知症リスク 前向き感情で低く 中日新聞
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20160518140828471

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