2017年02月02日

県営住宅に住む高齢者を電話で見守り…パソコンが自動で電話をかける安否確認システムを導入する自治体も

電話をかける女性

2017年1月、静岡県住宅供給公社が県営住宅に住む高齢者の孤独死を防ぐため実施している安否確認システム「高齢者テレフォン安心サービス」が、提供開始から5年を迎えたことが報じられました。

このシステムは2011年度に6つの団地に居住する高齢者64人を対象としてスタートしたものですが、その後段階的にサービスの対象となる団地を増やし、2016年11月の時点では県営の全143団地に住む244人の高齢者が同サービスを利用しているとのことです。

サービス利用登録の有無に関わらず高齢者を見守る取り組みも

上記の電話サービスは月に2回、決められた曜日・時間帯に公社の職員が高齢者宅に安否確認の電話をかけるシステム。電話を3回かけても応答がない場合はあらかじめ登録された緊急連絡先に連絡し、つながらない場合には職員が住居に立ち入り調査をおこなうといいます。

また同県営住宅では住民の高齢化が急速に進み、1人暮らしの高齢者世帯も増加しているとのことですが、サービスの登録には原則として親族の緊急連絡先を届けることが必要なため、身寄りがなく登録できない高齢者がいるなどの問題もあるそうです。そのため同公社では、県の新聞販売連合会や宅配便業者などと連携し、登録の有無に関係なく居住者に異変があった際には公社に連絡する取り組みもスタートしているとのことです。

パソコンが高齢者宅に自動で電話をかけるシステムも

一方、千葉・松戸市ではパソコンが登録している高齢者に自動で安否確認の電話をかける見守りシステム「あんしん電話」を市内の58の町会や自治会が利用しているとのこと。これは同市内の診療所の院長が、通院する1人暮らしの高齢者の見守りのため東京都内の大学などと共同で開発したシステムで、2016年9月の時点で約400人が利用登録をしているといいます。

「あんしん電話」のサービスでは、医療機関などに置かれたパソコンから週に1回、登録している高齢者宅に自動で電話がかかり、登録者は電話機の数字ボタンを押すことで健康状態を報告(1は「異常なし」、2は「体調不良」、3は「要連絡」など)。この報告がパソコンに表示され、必要な際は医療機関などがあらためて登録者に連絡を取るとのことです。

安否確認以外の生活支援も必要に

上記の2例だけでなく、高齢化が進む団地や地域においては1人暮らし世帯の安否確認が必須の課題であることから、近年では各地の自治体や民間企業がさまざまな施策やサービスを実施しています。

また冒頭に述べた静岡県の団地では、コンビニとの提携による食料品などの宅配サービスもスタートする予定とのこと。このように現在は安否確認だけでなく、買い物や通院など高齢者世帯の暮らしをあらゆる角度から支援する取り組みも多くの地域で求められている状況といえそうです。

▼参考資料
・県営住宅に住む高齢者、「電話で安否確認」定着 静岡新聞
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/320186.html

・「あんしん電話」活用を 高齢者見守りが好評 松戸市の民間団体が相談窓口 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201609/CK2016090102000173.html

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