2017年03月02日

「救急医療情報キット」を高齢者に配布する自治体が増加…ペットボトルなどを利用して簡単に自作も可能

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近年、緊急時に備えて65歳以上の高齢者に救急医療情報キットを配布する自治体が増えてきています。

救急カプセル、救急医療情報カプセル、安心カプセルなど地域によって呼び名はさまざまですが、これは救急搬送時に必要となる「かかりつけ医」や「持病」などの情報を、わかりやすい形で家庭に保管しておくためのもの。また、こうしたキットを用意しておくことで、緊急時に駆けつけた救急隊員が医療情報を確認しやすくなり、適切な処置をおこないやすくなるともいわれています。

医療情報などを封入した容器を冷蔵庫で保管

現在、市区町村などが配布している救急医療情報キットの多くは、中身の見える半透明の筒状の容器に主治医や薬の内服状況、持病といった医療情報を記入したシートや、健康保険証や診察券のコピー、緊急連絡先などを入れておくようになっています。

また多くの自治体では、こうした書類を封入したキットを冷蔵庫の目立つ場所に入れておくことを推奨していますが、これは万が一のときに駆けつけた救急隊員などがキットを見つけやすいようにするため。救急医療情報キットが全国的に普及しはじめたのは、2011年の東日本大震災後のことといわれていますが、「どこの家庭にもあり、頑丈で、見つけやすい」冷蔵庫は、キットの保管にもっとも適した場所といえるかもしれません。

ペットボトルやタッパーを利用して自作も可能

また居住している地域の自治体などが配布をおこなっていない場合でも、こうしたキットは自分で簡単に作ることができます。

その際、医療情報などを入れておく容器はタッパーやペットボトルを切ったもので代用できますが、こうした点を考慮して、配布物を容器に貼るステッカーなど最小限にとどめ、容器自体の配布はおこなわない地域もあります(横浜市磯子区など)。また大阪府吹田市のホームページでは、キットに使用するシートや表示マークのダウンロードができるようになっています。

緊急時には「キットがある」と伝えることも重要

自宅に救急医療情報キットの用意がある人が救急車を呼ぶ場合には、電話をした際に「冷蔵庫に救急医療情報キットが入っています」とあらかじめ伝えておくことが重要となります。

また冷蔵庫には、キットを保管していることを示すシールやステッカーなどを貼って、ひと目でキットの有無がわかるようにしておくことも大切です。最近ではキットの活用を介護の分野にまで広げている地域や団体も見られますが、緊急時のためだけでなく、キットの作成や配布、確認といった作業を通じて、高齢者と地域住民の間にコミュニケーションが生まれることも、こうした活動の重要な要素なのかもしれませんね。

▼参考資料
・救急医療情報カプセルがあれば、いざという時に安心です 南房総市
http://www.city.minamiboso.chiba.jp/0000005795.html

・救急医療情報キット 横浜市磯子区
http://www.city.yokohama.lg.jp/isogo/fukuho/unei/99iryouzyouhoukit.html

・1人暮らし高齢者「万が一」備え 冷蔵庫に救急カプセル NPO法人 住民安全ネットワークジャパン
http://jmjp.jp/ht/24665

・独居高齢者宅に「カルテ」 伊万里市栄町 佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/246520

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