2017年03月21日

認知症の人を介護する家族からの要望で作成された「介護マーク」…自治体や政府が普及の推進へ

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2017年1月、総務省東北管区行政評価局が、介護中であることを周囲に示す介護マークの活用について東北6県の全自治体に文書で促しました。

同局によると、全国における介護マークの普及率が約40%であるのに対し、東北地方では6%ほどにとどまっており、介護マーク自体を知らない自治体も7割を超えるとのことです。

認知症の人を介護する家族からの要望で誕生した「介護マーク」

介護マークは2011年に静岡県で考案され、配布が開始されたものですが、その背景には認知症の人を介護する家族からの要望があったといいます。それは、認知症の人の介護が「外見からはわかりにくい」ことにより、下記のような場面で誤解や偏見を持たれるケースも多く、介護中であることを表示するマークを作成してほしい、というものでした。

・駅やサービスエリアなどのトイレで介護者が付き添うとき
・男性介護者が店頭で女性用の下着を購入するとき
・切符を買うときやスーパーで袋づめをしているときなど、通りがかりの人に「すこしの間見守ってほしい」と頼む場合など(認知症高齢者は目を離したわずかの間にどこかに行ってしまうことがあるため)

市役所や地域包括支援センターの窓口で希望者に配布

現在、介護マークは静岡県内の市役所や地域包括支援センターなど187ヶ所の窓口において配布されており、希望すれば誰でも受け取ることができるとのこと(2016年4月時点)。また、静岡県では2011年4月の配布開始から2016年3月末までの間に、すでに22867個の介護マークが配布されているそうです。

ホームページからダウンロードできるようにしている自治体も

静岡県ではじまった介護マーク配布の取り組みは、現在は埼玉県や長野県、神奈川県相模原市、東京都世田谷区や大田区など多くの地域に広がっており、さいたま市のようにホームページから介護マークをダウンロードできるようにしている自治体もあります。

「介護マーク」ダウンロード用 さいたま市
http://www.city.saitama.jp/002/003/003/001/006/p017002_d/fil/fewfewfqe.pdf

縦約7センチ×横約10センチのカードに緑とオレンジで大きく「介護中」と書かれた介護マークは、ケースに入れて首からさげて使用できるため、ひと目で介護をしていることがわかるようになっています。介護者の心身の負担を軽減し、周囲もサポートしやすくなるこうした取り組みは、全国各地にさらに広がっていってほしいものですね。

※画像は「静岡県公式ホームページ」より

▼参考資料
・「介護中」マーク 理解広めて 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170129_71036.html

・「介護マーク」福島県内3市で交付 介護者の誤解や偏見解消 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170128-144780.php

・介護マーク 静岡県
http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-210/chouju/kaigoyobou/kaigomark.html

介護ぱど運営事務局