2017年04月20日

神奈川・平塚市が整備を進める「町内福祉村」…地域住民が自ら運営する仕組みも話題に

仲間

2017年2月、地域住民が主体的に支え合う地域共生社会の実現に向けた5年間の工程表を厚生労働省が発表しました。

政府が掲げる地域共生社会の構想においては、住民が主体となって地域の課題を解決していくことや、市町村による包括的・総合的な相談支援体制の確立などが重要な項目として挙げられていますが、そんななかで神奈川・平塚市が1998年度から整備を進める町内福祉村が全国的に注目を集めているそうです。

経費や家賃は市が負担し、運営や活動はボランティアがおこなう

平塚市の町内福祉村は、市内に25地区ある公民館区を単位として設置が進められており、2017年3月現在では市内の17地区で実際に活動がおこなわれています。

公民館の1室などに設けられた福祉村の拠点には、週に4日以上は地域福祉コーディネーターが常駐するようになっており、地域住民の困りごとの相談などに対応しているとのこと。また福祉村の活動における交通費などの経費や、拠点の家賃・光熱水費については市が負担しているほか、福祉村を運営する役員やコーディネーター、活動スタッフなどはすべてボランティアで賄われているため、利用者の費用負担はないそうです。

ゴミ出しなどの「生活支援」と「交流の場づくり」が活動の中心

町内福祉村の活動内容は、「身近な生活支援」と「ふれあい交流」を2本の柱として成り立っていますが、細かなメニューやマニュアルについては、地域の住民たちが話し合いを重ね、それぞれの地区の状況にあったものを作成しているとのこと。

たとえば「身近な生活支援」では、ゴミ出しや電球の交換、家具の移動といった日常の手伝いから、車イスの貸し出し、通院・買い物などの付き添いや「話し相手になってほしい」といった要望まで、さまざまな地域住民の相談をコーディネーターが受け付け、ボランティアスタッフにつなぎます。また「ふれあい交流」では、自治会館などを中心に地域の人がいつでも気軽に立ち寄れる場を設ける活動のほか、体操や手芸などの教室や、歌や囲碁などのサロンを定期的に開催している地区も多いそうです。

福祉村の活動が介護や福祉の入り口に

町内福祉村の活動においては高齢者と子どもの交流も重視されており、中学生を対象とした福祉体験や災害対応の講習会を実施している地区もあるとのこと。

近年、介護人材の不足が社会問題となっていますが、気軽に参加できるボランティアを中心とした町内福祉村の活動は、介護や福祉への入り口としても重要な意味を持つものといえそうです。地域住民が自ら交流の場や支え合いの仕組みをつくり、運営していく平塚市の町内福祉村。今後はこうした取り組みが全国にも広がっていってほしいですね。

▼参考資料
・「地域共生社会」の実現に向けて(当面の改革工程)【概要】 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000150614.pdf

・地域共生社会で注目 平塚市の「町内福祉村」とは 福祉新聞
http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/15678

・町内福祉村 平塚市
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/fukushi/page-c_00268.html

・町内福祉村事業 神奈川県平塚市 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000058773.pdf

介護ぱど運営事務局