2017年10月04日

介護でイライラする場面と解消する方法 ~辛くなる前に相談を~

イライラする女性

毎日介護をしていると、どうしてもイライラしてしまうことがあると思います。

それは誰にでもあることで、逆に介護をしていてイライラせずにいつも穏やかな気持ちでいられる人は少ないのではないでしょうか。長く続く介護生活のなかでは、自分ではコントロールできないようなイライラの感情に落ち込んだり、自信をなくしてしまうこともあるかもしれません。でも、それは決して介護をしている人が悪いわけではありません。「イライラ」は、自然な感情の表れなので、それを自分がどのように受け止めるのかが大切です。今回は、介護のイライラについて考えていきたいと思います。

介護でイライラするのはどんなとき?

【暴言・暴力】

暴言・暴力は、認知症による脳の障害によって感情が抑えられなくなったり、幻覚などが見えることで起こります。介護をしている相手から暴言や暴力を受けるケースは、介護をしている人にとって精神的にも身体的にも大きなダメージになりますし、暴言や暴力が認知症による病気の症状だとわかっていても、感情のコントロールができないときもあります。介護をしている側からしてみれば、悪いことをしているわけでもなく、むしろ相手のためにしているのに暴力を振るわれるのはショックなことです。さらに、それが毎日続くと「どうして私がこんな目にあわなければいけないんだ」と、イライラしてしまうのは当然のことです。

【唾をはくなどの不潔行為】

認知症の症状のなかには、ところ構わず唾を吐いたり、便を触るなどの不潔行為をしてしまうものがあります。認知症では、便などを「不潔なもの」と認識できなくなってしまうため、「汚いから触ってはいけない」と注意をしても相手はそれを理解することができません。結果として、介護をする側は汚物処理などの対応に追われることになってしまいます。何度も繰り返し起こると、「理解できないのだからしようがない」とわかっていても、イライラしてしまいます。

【大声や奇声を上げる行為】

認知症の症状のなかには、1日中ずっと大きな声で叫び続けるといったものもあります。家のなかで大きな声で叫ばれたり、奇声を上げられると誰でも不快に感じるものです。介護する側にとっては、周り近所への影響を考えて心配してしまうという二重のストレスがかかることもあります。そうなると、「うるさい!」「静かにして!」と強い口調で注意してしまいがちです。

【徘徊】

家の中や外を歩きまわる行動をとる「徘徊」。これも認知症の症状のひとつです。家の中であればまだ安全が確保しやすいのですが、家の外となると迷子や行方不明の危険性もあり、介護をしている家族の不安は大きくなります。目を離さないように注意したり、迷子になったときに本人確認ができるようなものを身につけさせたりといった対策をしていても、介護する側の家族は常にどこか落ち着かない毎日を過ごすことになってしまいます。その精神的・身体的な負担の大きさは、はかりしれないものがあります。

【物とられ妄想による泥棒扱い】

「物とられ妄想」は、自分でなくしたものや置き場所を忘れたものを他人に盗られたと思い込んでしまう認知症症状のひとつです。やっかいなのは、介護をしている時間の長い人が「犯人だ」と疑われるケースが多いことです。「認知症の症状だからしようがない」と割り切ろうとしても、一生懸命介護をしているのにいわれのない罪をきせられ、ののしられるようなことが続けば、誰しも悲しくてやるせない気持ちになってしまいます。

【兄弟姉妹などとの人間関係】

実際に介護に携わっていない兄弟姉妹から、「もっとこうしたほうがいいのに」などと口を出されると、毎日懸命に介護にあたっている人ほどイライラしたり傷ついたりしてしまうことがあります。良かれと思って言われている言葉でも、余裕がないなかでは「こんなに頑張っているのにわかってくれない」という思いや、「自分はだめなのではないか」という思いを生んでしまうのです。

介護のイライラを和らげるには

リラックス

・「イライラしないようにする」は無理!

心にゆとりを持ってイライラしないように…と思っていても、イライラするときはしてしまいます。そうすると、「またイライラして怒ってしまった」「きつく当たってしまった」と落ち込んで、負のスパイラルに陥ってしまいます。だからまずは、「イライラしないようにしよう」という達成不可能な目標を持たないことが大切です。「イライラ」というとマイナスなイメージを持ってしまいがちですが、逆に考えるとそれだけ真剣に取り組んでいるからこそ出てくる感情です。イライラしても、その後はその感情をプラス思考で考えられると良いですね。

・自分の感情を認めてあげる

真面目な人ほど些細なことでイライラしたり、怒ってしまう自分を許せなくなって、さらに自分を追い込んでしまいがちです。大切なのは、自分のなかに芽生えたイライラの感情を否定するのではなく肯定し、認めてあげること。そうすることで、自分が今どんな精神状態なのか把握することができます。「イライラ」は自分の心と身体からのヘルプサインだと考えると良いかもしれません。キャパオーバーになるまで我慢すると自分自身が倒れてしまいますので、そうなる前に「今、自分はこんなふうに思っているんだな」と受け止め、うまく休息を取ったり、人に相談したりといった対応策を取るようにしてみましょう。

・周りのサポートを仰ぐ

介護は終わりの見えないマラソンのようなもの。「一人で全てを完璧にやろう」と思ってしまうと、知らず知らずのうちに自分を追い込むことになってしまいます。長い介護生活においては、ひとりで「卒なくこなそう」と考えるのではなく、うまく周りを巻き込んで協力してもらうことが大切です。ちなみに、周りの人に協力を頼む際には「何が大変なのか」「何をしてほしいのか」を具体的に説明しましょう。「話し相手になってあげてほしい」「勝手に家の外に出ないように見ていてほしい」などと頼むことで、本当に必要なサポートを受けやすくなります。

・介護の場から離れる時間を作る

自分が精神的にも肉体的にも疲弊している状態で、人を助けることはできません。お互いに気持ちの良い介護をするためには、まず自分が元気でいることが必要です。イライラしてどうしようもないと思ったときには、少しでも「介護から離れる」時間を作るようにしてみましょう。他の兄弟姉妹に頼んだり、介護サービスを利用するなどして自分だけの時間を作ることが大切です。趣味の時間として楽しんでも良いですし、ゆっくり身体を休める時間として過ごすのも良いでしょう。「他の人に頼んで休むのは申し訳ない」と罪悪感を持つ必要はありません。長い介護生活を続けるうえで、しっかり休んで楽しむ時間は必要不可欠な時間だからです。

実際に介護の悩みを聞いてくれる相談先

家族を介護する毎日のなかで、「誰かに話を聞いてもらいたい」「どうすれば良いのか相談したい」と思ったときには、どこに相談すれば良いのでしょうか。自分ひとりで抱え込まないためにも、専門家などの第三者に相談して適切なサポートを受けられるようにしておきたいですね。

【市区町村の窓口】

お住まいの市区町村の窓口では、相談内容に応じて担当課(高齢者福祉課、介護保健課など)に案内してもらえます。

【地域包括支援センター】

自立介護保険法で定められている組織で、地域の高齢者本人やその家族にとって身近で総合的な介護相談窓口になります。主な業務として、介護サービスに関する各種相談、介護予防マネジメント、成年後見制度や高齢者虐待防止に関する相談があります。

【保健所・保健センター】

各都道府県、政令指定都市やその他指定された市に設置されている公的機関。精神保健福祉相談員や保健師、精神科医師による心の健康や精神保健に関する相談ができます。

【居宅介護支援事業所】

要介護認定を受けた人が適切な介護サービスを受けられるように、サポートする専門家、ケアマネジャー(※)が所属する事業所です。

※ケアマネジャー
ケアマネジャーは正式名称を「介護支援専門員」といい、主に居宅介護支援事業所などに所属しています。その業務は、要介護認定業務からケアプランの作成や管理、給付管理業務、要介護者本人や家族からの相談業務まで多岐に渡ります。また、一言でケアマネジャーといってもそれまでの経歴や所有資格が異なるので、その得意分野も「認知症ケア」や「医療系の知識が多い」など人によって異なります。そのため、介護している家族の症状をよく理解してアドバイスしてくれるケアマネジャーを選ぶことが大切です。場合によっては、複数の候補と面談をして選ぶ必要もあります。

【家族会やケアラーズカフェ】

一般的にお住まいの各地域で介護をする家族が、お互いの悩みを相談したり情報交換をしたりする場として主催されています。交流を深めるだけでなく、介護の専門家を招いて講習会を行うなど特色もさまざまなので、まずは問い合わせて足を運んでみるのがいいかもしれません。

手を取り合う

長い介護生活のなかでは、イライラだけでなく、喜び、悲しみ、怒りといったさまざまな感情がでてきます。そのときに自分が感じた自然な思いなので、それらの感情自体に良い悪いはありません。感情に振り回されるのではなく、客観的に自分の精神状態を把握する指標のように捉えられると大分楽になるのではないでしょうか。そして、思うようにいかずに落ち込んでしまったり、イライラして「どうして自分だけが」とマイナスな思考に陥ってしまったときには、一人で抱え込まずに色々な人や関係機関から、うまくサポート受けることが大切です。

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