2017年10月25日

【有料老人ホームと特別養護老人ホームは何が違うの?】費用やサービス内容から考えるそれぞれのメリット・デメリット

高齢者と介護士

高齢者向けの入居型介護施設でもっとも一般的なのが特別養護老人ホーム有料老人ホームです。

しかし、この両者には利用システムやかかる費用、サービスの内容などにおいて大きな違いもあります。また特別養護老人ホームや有料老人ホームのなかでもさまざまなタイプの施設があるため、施設を選ぶ際に迷ってしまう人も多いようです。

特別養護老人ホームとは?

特別養護老人ホーム(特養)は、国や都道府県の補助を受けて運営される公的な介護施設であり、その運営母体は市区町村などの地方公共団体や社会福祉法人となっています。また特養は、介護保険法上は介護老人福祉施設と呼ばれています。特養では食事やトイレ、入浴といった日常的な介護や機能訓練、健康管理、療養上の世話などのサービスが提供されます。

・入居条件

特養は、常に介護が必要で自宅での生活が難しい高齢者のための施設であり、その入居条件は原則として65歳以上で「要介護3」の認定を受けていることとなっています(認知症や老老介護、家族からの虐待など在宅での生活が困難な事情がある場合は、特例として要介護1または2の人でも入居できる場合があります)。

・費用の目安

特養の入居費は、施設サービス費(介護保険の自己負担分)+居住費(部屋代)・食費+日常生活費(歯ブラシやシャンプー、理美容代など)で構成されており、これらの費用については、国が標準的な金額を提示しているため、ほぼ全国一律の料金となっています(ただし、地域や施設によって多少の差はあります)。また特養は入居時の一時金が不要なため、利用者が支払うのは月々の利用料のみとなりますが、これは要介護度や部屋のタイプ、利用者の所得などによって異なります。

特養の居室には従来型と呼ばれる2~4人の相部屋または個室と、比較的新しいユニット型と呼ばれるリビングや食堂などの共有スペースを併設した個室や準個室(天井に隙間のある壁などでベッドを仕切った大部屋)があります。特養の施設サービス費は基本的に要介護度が重くなるほど高くなり、また従来型よりユニット型の居室のほうが高額に設定されています。また月額利用料の部屋代については、従来型多床室→従来型個室→ユニット型準個室→ユニット型個室の順で高額になっていきます。

また特養の利用料については、所得に応じて特定入所者介護サービス費(負担限度額認定)高額介護サービス費高額医療・高額介護合算制度といった減免制度が適用される場合があります。なお特養の料金や減免制度の詳細については下記の2つのサイトをご覧ください。

▼参考資料
・サービスにかかる利用料 厚生労働省
http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html

・特別養護老人ホームを利用するときの自己負担の目安(28ページに記載) 横浜市
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/riyousya/aramashi/pdf/service.pdf

上記の減免制度を利用した場合も考慮に入れると、特養の月額利用料の目安は5万円~15万円程度となります(生活保護等を受給している人の場合は目安を下回る金額となるケースもあります)。

・特別養護老人ホームの長所とは?

特養の大きなメリットとして、まず入居時に費用がかからず、月々の利用料も安く抑えられる点があげられます。また低所得の人が優先的に入居できたり、所得に応じて費用が軽減されたりするシステムもあるため、経済面で不安を抱える高齢者やその家族にとって特養は重要な存在といえます。

さらに特養は基本的に終身利用が可能であり、高齢者の「終のすみか」としての側面も持っています。そのため、現在では約8割の特養が終末期の看取り介護を導入しているとのことですが、一部の看取り介護のない施設では終末期に利用者を病院に移すケースもあるようです。

▼参考記事
・特養8割がみとり対応 厚労省調査、態勢整備進む 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13H5J_U7A310C1000000/

・特別養護老人ホームの短所は?

特養についてよく問題となるのが、申し込みをしてから入居するまでにかかる時間の長さです。ちなみに特養への入居は申し込み順ではなく、要介護度や所得、家庭の状況などから入居の必要性を判定し、施設に空きが出たら入居の必要性の高い人から優先的に入居できるシステムとなっています。

しかし、特養は人気が高く、申込者に対して施設の数が不足していることなどから、特養に申し込みをしても何年ものあいだ入居することができない「待機老人」の増加が社会問題となっていました。こうした状況を受け、政府は2015年4月から特養の入居基準を「原則要介護3以上」に厳格化し、最近では特養への入居待機者が大幅に減少したことも報じられています。しかし、2016年4月時点においても全国に36万6千人の特養への入居を待つ高齢者がいるのが実情であり、その一方で入居条件の厳格化により、在宅での生活が厳しいにも関わらず特養に入れない高齢者が増えたとの指摘もあります。

また特養には看護師は常駐しているものの、常勤の医師がいないというケースがほとんどであるため、日常的な医療ケアを必要とする人は入居できない場合もあり、長期間入院した際や、高度な医療ケアが必要な状態になった場合には、退去しなければならないこともあります。

▼参考記事
・特養待機者36.6万人に減少 入居要件厳格化が影響か
http://www.asahi.com/articles/ASK3W3RXBK3WUTFK004.html

・特養 待機者が急減  「軽度」除外策、介護難民増加か 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20160701/k00/00m/040/090000c

有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは民間の企業や社会福祉法人が運営する入所型介護施設の総称です。有料老人ホームには、大きく分けて下記の3つのタイプの施設があります。

・介護付有料老人ホーム

有料老人ホームでもっとも一般的な施設である介護付有料老人ホームは、介護保険法における特定施設入居者介護の指定を受けた施設です。介護付有料老人ホームでは24時間体制で介護サービスが提供され、利用者は食事・入浴・トイレといった介護や身の回りの世話を受けながら生活をおくることができ、終身利用も可能となっています。

また上記の特定施設入居者介護においては、介護職員や看護職員の人員配置の割合が定められているほか、医療機関との連携も義務づけられているため、たん吸引や胃ろうといった高度な医療ケアに対応している施設もあります。介護付老人ホームには自立している人のみが入居可能な「入居時自立型」と、要介護1以上の人が入居できる「介護専用型」、自立・要支援・要介護いずれの人も入居可能な「混合型」の3タイプがあり、原則として入居できるのは65歳以上の高齢者となっています。

・住宅型有料老人ホーム

施設で食事や掃除、洗濯といった身の回りの世話を受けて生活しながら、必要な場合は訪問介護や通所介護、訪問看護といった外部の介護サービスを利用できるのが住宅型有料老人ホームです。

住宅型有料老人ホームの入居条件は施設によっても異なりますが、基本的に60歳以上であれば、自立から要介護までさまざまな状態の人が入居でき、自分にあった介護や生活のプランを選べるのが特徴です。また住宅型老人ホームでは、介護保険による福祉用具のレンタルも利用できます。近年では、医療や介護のサービスが充実した住宅型有料老人ホームも増えていますが、その一方で施設によっては要介護度が重くなると対応できないというケースもあります。

・健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは介護の必要のない高齢者を対象として、食事や家事などのサービスを提供する施設です。

このタイプの施設は、温泉やトレーニングルームなど、娯楽・レクリエーションの設備が充実しているのが特徴となりますが、自立して生活できる高齢者を対象とした施設のため、介護が必要な状態になった場合には退去しなければなりません。なお現在、国内における健康型有料老人ホームの施設数は極めて少なく、設置されている地域も限られています。

費用の目安

費用

一般的に有料老人ホームに月々支払う費用は15万円~30万円程度が相場といわれていますが、入居時にかかる一時費用については0円~数億円を超えるものまで施設によって大きな差があります。これは有料老人ホームの支払い方式に下記の3タイプがあることとも関係しています。

・前払い(一時金)方式

入居時に想定居住期間(※)にかかる家賃のすべてを前払いする方式です。事前に家賃を前払いしているため、月々に支払う費用は安価になります。

※想定居住期間とは
それぞれの有料老人ホームが定めた「確率的にこれから入居しつづけると思われる平均的な期間」のこと。

・月払い方式

一般的な賃貸住宅とおなじように、月ごとの家賃を施設に支払っていく方式。

・併用方式

想定居住期間にかかる家賃の一部を入居時に支払い、残りの家賃を毎月支払っていく方式。なお有料老人ホームの契約方式や支払い方式、想定居住期間や契約終了時に返還される前払い金などは施設によって異なるため、契約前にしっかり確認しておくことが大切となります。

▼参考資料
・サービス提供体制のチェックポイント 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/other/dl/other-03_2.pdf

有料老人ホームの長所と短所

有料老人ホームの長所としては、行き届いた介護・医療のサービスや多彩なレクリエーションのメニュー、清潔な居住空間や広い個室など、利用者のニーズに応じたサービスや住環境をさまざまな施設から選べる点があげられます。

短所としては、特養などの公的な施設に比べて費用が高価な点があげられますが、近年では入居時の一時支払い金が不要な施設も増えていることなどから、「高い」というイメージで敬遠してしまう前に、実際にかかる費用を調べてみることも大切といえるでしょう。

契約の前には必ず見学や体験入居を

パソコンを持つ女性

特養、有料老人ホームに関わらず、入居を検討する際には事前に見学や体験入居をしておくことが重要となります。また施設の見学をおこなう際には、施設の環境や清潔度のほか、施設で働く職員たちの態度や表情(入居者への接し方や表情の明るさなど)をチェックしておくと、入居を決める際に参考になる場合が多いようです。なお体験入居の期間や料金は施設によっても異なるため、資料を取り寄せた際や見学をおこなった際に確認しておくようにしましょう。

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