2018年07月04日

【デイサービスとは?】受けられるサービスや利用条件、料金などについて

介護保険証

介護保険によるサービスのなかには、居宅から施設に通って受ける通所型といわれるサービスがあります。

通所型のサービスには、大きく分けてデイサービス(通所介護)デイケア(通所リハビリ)の2種類がありますが、ここではデイサービスの特徴や料金、デイサービスで受けられるサービスの内容などについて解説していきます。

デイサービスとは

介護保険で利用できるサービスとしては、自宅で生活支援や身体介護を受ける訪問介護(ホームヘルプサービス)や、入居型の施設である特別養護老人ホーム(特養)などがよく知られていますが、デイサービスは日中の一定時間、施設に通って受ける通所型のサービスです。

なおデイサービスやデイケアは日帰りでおこなわれますが、通所型のサービスのすべてが日帰りというわけではなく、ショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)のように、施設に宿泊して受けるタイプのサービスもあります。またデイサービスでは通常、居宅から施設への車による送迎をおこなっていますが、自宅から施設が近い人の場合は、徒歩や自転車で施設に通うケースもあります。また、なかには自宅だけでなく老人ホームなどの入居型施設からデイサービスに通う利用者もいます。

デイサービスの内容

食事風景

デイサービスでおこなわれるプログラムは、おもに食事・入浴・排泄などの介護と、心身の機能を維持・回復するための機能訓練レクリエーションなどで構成されています。施設で提供される食事については、利用者の健康状態にあわせたメニューを選べるところも多く、利用者は介護職員や看護職員による見守りや介助のもとで食事をおこなうことができます。食事の内容は、施設によって大きく異なりますが、最近では栄養やカロリーだけでなく、旬の食材を使用するなど味にもこだわった料理を提供する施設も出てきています。

入浴についても、デイサービスでは介護職員が利用者の必要なレベルにあわせた見守りや介助をおこないます。ただし入浴のスタイルについては、大浴場で多くの人数が同時に入る施設もあれば、1~2人ずつ個別に入浴する施設もあり、介助のやり方もさまざまとなっています。近年では温泉を併設している施設などもあり、お風呂の種類については広いお風呂がゆったりして気持ちいいという人もいますが、利用者がプライバシーや衛生面を重視する人の場合は、浴槽のタイプ(大浴場か個別か)や、入浴者ごとにお湯を張りかえるかといった点を見学時に確認しておくとよいでしょう。

また機能訓練についても、体操や機械を使ったトレーニングに重点を置いている施設もあれば、マッサージや指圧に特化した施設もあるなど、その内容は施設によってさまざまです。さらに施設の特色が出るのがレクリエーションであり、体を使ったゲームや農作業、絵画や俳句といった文化活動、徒歩やバスでの近場への遠足など、その内容は施設によって千差万別といえます。なお機能訓練を重視している施設の場合は、体操やトレーニングとレクリエーションが一体になっているケースもあります。

上記の食事・入浴・機能訓練・レクリエーションは、デイサービスを構成する4つの柱ともいえ、デイサービスを選ぶ際には、これらの要素がそれぞれ利用者の性格や好みと合っているか確認することが大切といえるでしょう。

デイサービスの利用条件は?

デイサービスを利用するには要介護または要支援の認定を受けていることが必要となります。

おなじデイサービスであっても、要介護1~5の人は通所介護、要支援1・2の人は介護予防通所介護となり、施設で過ごす時間の長さやプログラムの内容などは異なります。ちなみに要介護1の人であれば週に2回程度、要介護2~3の人であれば週に3回程度の利用が目安とされていますが、これは必ずしもその回数以上の利用ができないという訳ではなく、定められた介護保険の利用限度額の枠内であれば、制度上は特に利用回数の制限はありません。ただしデイサービスをおこなう施設においては、受け入れ人数などの関係から週2回以上の利用を断っているケースも多いため、「デイサービスにたくさん通いたい」という人は複数の施設を並行して利用する場合もあります。

一方、要支援の人の場合は、要支援1の人で週1回、要支援2の人で週2回程度の利用が目安となります。また要介護の人は朝~夕方と日中のほとんどを施設で過ごすプログラムが多いのに対し、要支援の人のデイサービスについては日中2~3時間程度の短時間のプログラムをおこなっている施設が多いのも特徴といえます。

デイサービスの利用料金は?

説明する女性

デイサービスは介護保険が適用されるサービスであるため、基本的に1割(一定以上の所得がある人は2割)の自己負担で利用することができます。

デイサービスの利用料金は要介護度や利用時間によって段階的に定められており、地域や施設の規模によっても料金は異なってきます。利用料金の目安としては、通常規模(1ヶ月あたりの利用のべ人数が301人以上750人以内)のデイサービスを「7時間以上9時間未満」という区分で利用した場合、1回あたりの基本利用料(自己負担額)は要介護1の人で700円前後(1割負担の場合)、要介護3の人で900円前後となっています。デイサービスの利用時間については「3時間以上5時間未満」「5時間以上7時間未満」「7時間以上9時間未満」といった区分がおこなわれており、利用時間の長さや、要介護度の重さに応じて料金が高くなるように設定されています。

一方、要支援の人がデイサービスを利用した場合の料金は、1回ごとではなく月単位で定められています。こちらは要支援1の人で1ヶ月1700円前後(週1回利用・自己負担1割の場合)、要支援2の人で1ヶ月3400円前後(週2回利用・自己負担2割の場合)が基本料金の目安となります。

なお、上記の金額はあくまで2018年6月現在の基本利用料の目安であり、実際に支払う利用料金には、利用するサービスによって入浴介助加算や食費、おむつ代、日常生活費などの費用がプラスされ、施設によっては介護職員処遇改善加算なども追加されます。また、1ヶ月の利用のべ人数が750人以上の大規模施設においては、基本の利用料は若干安く設定されています。

デイサービスの役割とは?

デイサービスには家に閉じこもりがちな高齢者に対して外に出る機会をつくり、心身機能の維持・向上を図るという明確な目的があります。デイサービスやデイケアにおいては、実際に行くまでは利用を渋る高齢者も多く見られるものの、一度通いはじめると、施設での他者との交流やプログラムを楽しみ、利用を心待ちにするようになる人も少なくありません。

さらにもうひとつ、デイサービスの大きな役割としては家族の介護負担を軽減することがあげられます。自宅で家族を介護する人にとっては、週に1~2回、日中の数時間だけでも介護から完全に解放されることが、介護による心身の負担やストレスを軽減するうえで重要となります。また自宅が仕事場を兼ねていたり、育児と介護のダブルケアを抱えていたりといった事情がある人にとっては、こうした「高齢の家族を一時的に預かってもらえる」施設の存在は大きなものといえるでしょう。

デイサービスを利用するにあたっては、まずはケアマネジャー(介護支援専門員)に相談し、住んでいる地域で空きのある施設を探してもらうことになりますが、候補となる施設が見つかった場合には、資料を見たり、見学をしたりするだけでなく、ぜひ体験利用をしてみることをお勧めします。これは、施設の設備やサービス内容だけでなく、スタッフや他の利用者との相性を見るためでもあります。たとえば認知症のない人が、認知症の利用者が多いデイサービスに通うと不快な思いをするケースもありますし、その逆のパターンもあります。

またデイサービスのなかには、受け入れはするものの、スタッフの手が足りずに十分に利用者に目が行き届かない施設があるのも実情です。デイサービスは高齢者にとって、いわば学校のクラスのようなもの。それだけに、どんなサービスを受けるかということだけでなく、「どんな人と一緒に過ごすか」という点も、施設選びの重要なポイントといえるでしょう。

▼参考資料
・通所介護(デイサービス) 独立行政法人 福祉医療機構
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/kaigo/handbook/service/c078-p02-02-Kaigo-09.html

・介護予防通所介護(デイサービス) 独立行政法人 福祉医療機構
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/kaigo/handbook/service/c078-p02-02-Kaigo-30.html

・公的介護保険で受けられるサービスの内容は? 公益財団法人 生命保険文化センター
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/nursing/11.html

・通所介護の報酬・基準について 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000184009.pdf

介護ぱど運営事務局